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園芸のプロに教わる失敗しない「プランター菜園の猛暑対策とコツ」

園芸のプロに教わる失敗しない「プランター菜園の猛暑対策とコツ」

夏の猛暑対策の一つとして、プランター菜園を行う際、注意するべきことは何なのでしょうか?猛暑対策用のプランター菜園としておすすめの植物ベスト5とあわせて、株式会社サカタのタネの方に教えていただきました。

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「土を耕す必要がなく初心者でもできる」、「マンションのベランダでもできる」と、プランター菜園を楽しむ人が増えています。ゴーヤで日差しを遮る“緑のカーテン”を作るのも、夏の定番ガーデニングの一つになっています。

夏にプランター菜園をする際の猛暑対策を、株式会社サカタのタネ広報宣伝部・広報宣伝課の大無田龍一(おおむたりゅういち)さんと福田まゆ子(ふくだまゆこ)さんにおうかがいしました。

基本は土を乾燥させないこと!ホースでの水やりは思わぬ落とし穴も

プランター菜園の猛暑対策で重要なことは、とにかく土を乾燥させないこと。朝夕の涼しい時間帯に水やりをすることが基本です。

ただし、ホースでの水やりには要注意。大無田さんは、「ホースの中にたまった水が日差しで熱せられて、温度がかなり高くなっていることがあり、そのままかけてしまうと植物にダメージを与えてしまいます。水道からジョウロやバケツに汲んでかけてあげてください」とのことです。

忙しくて水やりを頻繁にできない場合は、ホームセンターなどで手に入る敷き藁を使うと水分の蒸発を抑えることができるそうです。

夏場のプランター栽培は、照り返しに警戒を!


写真提供:サカタのタネ

強力な夏の日差しがベランダのコンクリートに降り注ぎ、その照り返しがプランターの底や側面を熱してしまいます。その熱は水分を蒸発させたり、植物を弱らせたりする原因になります。

福田さんによると、「照り返し対策には、花台や、すのこを敷いてプランターを地面から離し、空気の通り道を確保して風通しを良くしてあげることが大切です。また、水やりの際にプランターの周りに打ち水をするのも効果的。水が蒸発するときに、周囲の熱をとって植物に涼感を与えてくれます」とのことです。

とにかく排水がポイント。ゲリラ豪雨&台風対策

猛暑の年は、ゲリラ豪雨にも要注意です。気温が上昇すると水蒸気の発生量が増えて積乱雲が発生し、ゲリラ豪雨となります。

ゲリラ豪雨の被害を受けないようにするためには、どうすれば良いのでしょうか。 「排水を良くするのが一番です。ただ、プランターは自然と水が抜けていくので、そんなに神経質にならなくても大丈夫だと思います」と福田さん。

一方、「ゲリラ豪雨よりも台風の方が心配」と言う大無田さん。「マンションのベランダに並べたプランターが、強風で下の階に落ちてしまったら、大変なことになります。台風の時はプランターを部屋に取り込むか、しっかり固定をして飛ばないようにするなど工夫が必要になると思います」

猛暑対策用プランター菜園 おすすめの植物ベスト5

夏のプランター菜園では、夏の気候に強い植物を選ぶことが大前提です。大無田さんと福田さんに、夏のプランター菜園に向いている植物ベスト5を選んでいただきました。

5位:ゴーヤ

日差しを遮る“緑のカーテン”としても定番のゴーヤ。果実の苦み成分は、夏バテ防止にも効果的です。

福田さん:

頂芽(ちょうが ※)を摘みとる“摘芯”をして、わき芽を伸ばしてあげれば、良いゴーヤができます。採り遅れてしまうと、黄色く変色してしまうので収穫時を逃さないよう注意してください。とはいえ、変色しても食べられます。種の周りが赤いゼリー状になって、甘酸っぱくて美味しいと好んで食べる方もいます。

※頂芽:茎の先端にある芽

4位:キュウリ

大無田さん:

キュウリは暑さに強いだけでなく、スタミナもあるので、収穫期間も長いのです。

福田さん:

漬け物用や生食用など、用途に合わせて品種を選ぶ方が増えています。例えば漬け物なら四葉(すうよう)系。キュウリは生で食べるとパリパリしていますが漬けると、しなっとしてしまいがち。四葉系のキュウリは、漬けてもパリパリの食感です。

3位:ナス

夏野菜の代表格であるナスも、耐暑性に優れています。

大無田さん:

当社品種であれば『マー坊』がおすすめですね。油との相性が良くて炒め物にぴったり。加熱すると、とろけるような食感になります。

福田さん:

ナスは風に煽られると葉っぱが実にあたって傷がつく恐れもあります。風よけの設置や支柱を、しっかり立てることが育てるコツです。

2位:唐辛子

トマト以上に耐暑性に優れているので、夏の栽培にぴったりです。

福田さん:

ジャンボとうがらしの『福耳』が家庭菜園向きです。大ぶりなので、収穫するときの喜びもひとしお。辛さは温度によって変わり、暑ければ暑いだけ辛さが増します。

1位:ミニトマト

家庭菜園の一番のおすすめは、定番のミニトマトです。

福田さん:

育てやすく、初心者でも「成功体験」が得られやすい。耐暑性も高いので、夏の終わりまで収穫できます。上手く育てるコツは、水をやりすぎないこと。雨が降ってきたら、雨に当たらないよう軒下などへ避難させてください。

水やりの仕方や環境づくりなど、ちょっとした工夫と思いやりが植物を元気にします。暑さで植物がバテてしまわないように、こまめに世話をしてあげてください。

サカタのタネ
住所:神奈川県横浜市都筑区仲町台2-7-1
電話:045-949-8137(お客様園芸相談窓口/平日 9:00 ~ 17:00)
http://www.sakataseed.co.jp

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