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【第三回】今話題のGAP(農業生産工程管理)にトライ!何をすればいいの?時代の変化で当たり前に?!徹底解説!

【第三回】今話題のGAP(農業生産工程管理)にトライ!何をすればいいの?時代の変化で当たり前に?!徹底解説!

2020年の東京オリンピック・パラリンピックにおける食材調達基準とされたことにより、今注目されている「GAP」。耳にされる機会も増えたのではないでしょうか。
GAPとは一体何なのでしょうか?弊社のお客様からも、「ただでさえ忙しいのに、生産管理なんてじっくりやっていられないよ」、「認証を受けるために何から始めればいいんだろう?どんなメリットがあるんだろう?」などのお声をよく耳にします。
本編では、そんなGAPについて制度の概要やメリット、何からスタートすればいいのかを分かりやすく紹介いたします。

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「GAP」ってなに?「GAP」の意味と概要を解説!

「GAP」とは、「Good Agricultural Practice」の頭文字をとったもので、日本語で「良い農業の取り組み」という意味です。「GAP認証を受けている」というと、農作物の安全性が保証されているというイメージを持つ方も多いと思いますが、「GAP」という言葉自体は農産物の安全性だけでなく、環境に優しい農業を目指すことや、作業者に対する適切な労務管理など、農業活動全般においての取り組みのことを指しています。

したがって、「GAPに取り組む」ということは、農作業の点検、記録、確認を行うことをいいます。早速ですが、どのような点検や記録をするのか、具体例を見てみましょう。

例)・農作物を最後に洗う水は衛生的で、飲んでも害がない水か?

・農薬の使用方法はラベルの記載を守っているか?

・清潔に保たれた施設で農作物を保管しているか?

・いつ、どのほ場でどんな作業を行ったかという農作業管理を記録しているか?

・農作業の道具を整理整頓し、作業しやすい環境を維持しているか?

・使用済みの廃プラスチックなどを適正に処理しているか?

これらは農業をする上で基本的なことばかりですね。すなわち「GAP」とは、農業に従事するにあたっての、食品への安全性の保持、労働者の安全確保、環境保全のための基本的な取り組みであるということがおわかりいただけたでしょうか。

では、「GAPをとる」、「GAP認証を受ける」とはどのようなことを指すのでしょうか。これは、「GAPに取り組む」ことに対して第三者機関のお墨付きを得ることを意味します。特に有名なのは「ASIAGAP」※1や「GLOBAL G.A.P.」※2で、こういった第三者機関の設けた基準に適合するように「GAPに取り組む」ことで、流通市場においての信頼性を高めることができるのです。

なお、各自治体やJA、小売業者で独自のGAP基準を設けているところもあります。

※1 「ASIAGAP」は「一般社団法人 日本GAP協会」の認証制度
※2 「GLOBAL G.A.P.」はドイツの非営利会社「フードプラス」の認証制度

「GAP」がなぜ今話題なの?「GAP認証を受ける」メリットって何?

ではなぜ今「GAP」が話題なのでしょうか。その秘密は2020年の東京オリンピック・パラリンピックにあります。実はオリンピック・パラリンピック中、選手村で提供される食材の基準として「国際基準を満たしたGAP認証」を受けていることが条件に定められたのです。2017年現在、日本の農業経営体のうち、このようなGAP認証を受けている経営体は、全体のうちわずか1%に満たないと言われています。日本で開催されるオリンピックなのに、このままでは日本の食材を食べてもらうことができない!と話題になり、GAP認証が推奨されるきっかけになりました。

では、実際にGAP認証を受けた場合にメリットはあるのでしょうか?もちろん、オリンピックに食材提供できるようになることは確かです。しかし、実際にはGAP認証を受けたからと言って付加価値となって高値で売れるようになるわけではないというのが現状です。

それでもなぜ、いまGAPに取り組むことが重要なのでしょうか?その背景には、農業を営む方を「生産者」から「経営者」として捉える時代の変化があります。

GAPに取り組むことで「経営者」としては以下のメリットがあり、これが当たり前になりつつあるのです。一般企業に置き換えてみると分かりやすいかもしれませんね。

1.経営の改善につながる

作業場の整理整頓、資材の管理ルールを明確にする必要があるため、認証を受けた経営者からは作業効率が改善されたという声がよく聞かれます。無駄な資材がなくなり、効率化によって作業時間も減少します。

2.食品安全の強化

農薬の使用チェックや、履歴の記録が必要になります。また、保管する農作物を清潔に保つことや、異物の混入を防ぐ仕組みを作る必要があるため、食材の安全性がぐんと高まります。

3.農作業が安全になる

日々の作業記録をつけることで、危険な点を周知、改善することにつながります。例えば、ほ場のぬかるみやすい箇所が明確になって農業機械の事故を防ぐことができたり、作業用の脚立を背の低いものに変えて転落防止につなげたりできるなど、作業の安全が確保されるようになります。

4.信頼性の向上

GAP認証を受けていることで、流通段階における信頼性が向上します。特に「GLOBAL G.A.P.」の認証を受けると、海外への輸出などでも有利になります。

5.従業員の意識の変化

チェックリストを確認しながら作業をすることによって、従業員の意識に変化が現れるそうです。例えば、作業場の整理整頓や、常に手を清潔に保つことなど、一見当たり前のようなことでも改めて周知徹底することにより、従業員も前向きにGAPに取り組むようになるのだそうです。実際にGAP認証を受けた農業経営者の中には、これが一番のメリットだという方もいらっしゃるほどです。

 

 

チェックリストを作成し、日々記録とチェックを行い、問題点があれば改善していくという流れはまさに経営におけるPDCAサイクルと同じです。これまであった問題点が少しずつ解消され、よりよい経営を目指すことができるのです。

やってみたい!いざGAP認証取得!でもどうすればいい?

ここまで、GAPとは何か、なぜ今GAPなのか、そしてGAP認証を受けるメリットについてお話いたしました。ではいざGAP認証の取得をしようと思った時、何から手を付けていいのかわからない・・・なんてお悩みはありませんか?

以下に、GAP認証までの流れを簡単にご説明いたします。ここでは例として「ASIAGAP」の取得について一連の流れをご説明いたします。

1.専門家による指導を受ける

JGAP指導員の資格を持つコンサルタントや、営農指導員、普及指導員などから代表者あるいは従業員全員が指導を受け、取り組み内容やJGAP基準書(管理点・適合基準)の概要を勉強します。

2.日々の取り組み(一例)

管理を行うためのチェックリストや、生産履歴シートを作成します。作成したチェックリストに従って日々の作業を実施・確認を行います。その中で問題点があれば都度リスクとして挙げ、改善していきます。また、ルール周知徹底するなど従業員の教育なども必要です。

3.審査会社による審査

審査員が現地で取り組みを確認し、必要書類などのチェックを行います。予約から審査完了まで数か月を要することがあります。審査が完了し、適合基準に沿ったGAPができていれば認証取得となります。

 

 

はじめに指導を受けてから、認証取得が完了するまで平均で半年~1年程度かかることがありますので、計画的に取り組む必要があります。これだけ見ると堅苦しいGAP認証ですが、前述の通りGAPとはあくまで農業を営む上で基本的なリスクを極力回避しましょう、という理念です。したがって必ずしもこうでなければならない、というものではなく、農場の状況や特性に応じた取り組みをすることで認証を受けられることも少なくないそうです。

また、部会単位など複数人で役割分担をすることで、より効率的に認証を受けることができる「団体認証」という方法も注目されています。

正直大変?!もっとかんたんにGAP認証取得はできないの?

「ASIAGAP」の認証についてご紹介しましたが、日々の農作業の合間にこれだけの準備は大変だなと思われた方も多いのではないでしょうか?そんな方にオススメなのが、ソリマチ株式会社が提供するサービス「フェースファーム生産履歴」です。

「フェースファーム生産履歴」はクラウド上で農作業の記録やほ場の状況などを管理することができる生産管理システムです。インターネットが繋がる環境であれば、パソコン、スマートフォン、タブレットからでもご利用いただくことができます。

あらかじめ地図上に自分のほ場を登録しておくと、地図から作業を行ったほ場を選んで作業内容を記録することができるので、視覚化されてわかりやすいと好評です。

 

 

また、「ASIAGAP」の管理項目にも対応した各種帳票をご用意していますので、チェックリストや報告書などの書式を作る手間も省けます。「ASIAGAP」の管理項目にすべて対応しているため、日本GAP協会推奨システムのお墨付きをいただいています。

 

 

また、全国に営業所を持つソリマチ株式会社の担当部署では全員が「JGAP指導員」の資格を取得しております。「利用してみたいけど使いこなせるか不安」という農業経営者様には、都度効果的な利用方法のアドバイスもいたします。

今まで躊躇していた方も、この機会にぜひ「フェースファーム生産履歴」の導入を検討してみませんか?ソリマチが皆様の農業経営を全力でサポートいたします!

 

 

〇フェースファーム生産履歴の更に詳しいご紹介や体験版のダウンロードはこちら

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ソリマチ株式会社 農業情報事業部

ITで農業を応援する! を合言葉に31年前より農業に特化したパソコンソフトを展開する。特に、農業用会計ソフト「農業簿記」シリーズは大ヒット商品として全国に多くのユーザーを持つ。JA、農業委員会、土地改良区など農業団体向け製品も展開しており、全国8ヶ所の営業所では、農業特有のノウハウを持った社員が年間500回に上る簿記研修会を開催している。

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