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第3回 神戸ファーマーズマーケット運営者インタビュー ~集客編~

第3回 神戸ファーマーズマーケット運営者インタビュー ~集客編~

新たな神戸の風景として定着しつつあるファーマーズマーケット。震災の追悼と復興を祈るイベント「ルミナリエ」の会場として有名な東遊園地という公園で開催されています。
多くのリピーターに支えられるこの朝市には、一度訪れたらまた行きたくなる居心地の良さがあります。そこには、3つの秘密が隠されていました。

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2015年の春、ゼロからスタートしたこの取り組み。運営事務局の1人である小泉亜由美(こいずみあゆみ)さんにマーケットの全貌についてお話を伺いました。第3回では、必見の集客術とおもてなし法をご紹介します。

集客の秘密1:街の中心に里山を再現

質問
会場がおしゃれだと評判ですね

いえ、私たちはおしゃれを目指しているわけではないんです。土曜日の朝を、穏やかに、心地よく過ごしてもらいたいだけなんです。そのためにテントの色を制限して、各々のブース内もナチュラルな雰囲気にしています。

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また、エントラスには農家さんが持ってきてくれた草花を飾ったり、ところどころに旬の野菜を飾ったりして、都心でありながら農村地の雰囲気が感じられるしつらえを心がけています。

集客の秘密2:朝ごはんやドリンク類でおもてなし

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質問
お客さんはリピーターが多いのでしょうか?

雨が降ってもある程度は売れていますので、毎週買いに来てくれる常連さんがいるのだと思います。「マーケットが休みだと困る」と言って下さる方までいて嬉しい限りです。そのような方にも感謝の想いが伝わるよう、おもてなしの心は大切にしたいですね。

質問
加工品や飲食店の出店もありますね

飲食店や農家の奥さんの協力を得て、神戸産の野菜を使った料理を朝ごはんとして手軽に購入できるようにしています。地域の婦人会が豚汁や炊き込みご飯を作ってくれたときは、母の味として若者や外国人にも人気でした。

ドリンクもコーヒーの他、旬のソフトドリンクやクラフトビール、ワインなどもあります。

農家さんだけではなく、神戸市内の小規模な食物販店も積極的にサポートしたいと思っています。今後は、飲食店のシェフがファーマーズマーケットで野菜を仕入れてくれるような流れも、もっと作っていきたいですね。

集客の秘密3:出店者との約束事

質問
出店するにあたって、規則はあるのですか?

このマーケットでは会話も大切な目的です。まず、挨拶は「いらっしゃいませ」ではなく「おはようございます」にしています。

そして、ゆっくり話をしたくなる和やかな雰囲気作りのために、出店される方には3つの
約束事をお願いしています。

約束1:テントは落ち着いた色に

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朝から派手な色のテントに囲まれてしまうと、気持ちが疲れてしまいます。使用するテントの色は、公園に馴染みやすい深緑、紺、白などを基本にしています。布を使用する場合も、派手すぎないナチュラルな素材、デザインでお願いしています。

約束2:値段は手書きで

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商売的な印象の強いパネルやポップなどは使わず、商品名や値段、農法といった情報は、黒板などに手書きしてもらっています。

約束3:ノボリ旗は禁止!

屋外販促の定番ツールですが、目立つためのノボリ旗などは禁止です。自分だけが目立つのではなく、出店者全体の協調性を大切にしています。試食もほぼ禁止しています。

心がほっこりする朝市

就農

質問

リピーターでなくても遊びに行けますか?初めて訪れる人におすすめの楽しみ方を教えてください。

この小さな朝市には、老若男女、様々な国の方が参加してくれています。リピーターでなくても、神戸の“農”や”暮らし”を体感したい方を歓迎します。ピクニック気分でブランケットやマグカップを持参して、ぜひ積極的に楽しんでくださいね。

【神戸ファーマーズマーケット 運営者インタビューシリーズ】
第1回 コンセプト編
第2回 ノウハウ編
第4回イベント編

EAT LOCAL KOBE

写真提供/(一社)KOBE FARMERS MARKET
撮影/片岡杏子

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