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異業種から林業に転職する人の心強い味方。「トライアル雇用事業@熊本県」って何!?

異業種から林業に転職する人の心強い味方。「トライアル雇用事業@熊本県」って何!?

「自然の中で働きたい」「田舎暮らしをしたい」などを理由に、林業へと転職を希望する人が増えています。とはいえ、なじみのない土地に移住し新しい環境で働くことには不安が大きいですよね。そんななか熊本県の阿蘇地域林業担い手対策協議会では、林業への転職を考えている人を対象に「トライアル雇用事業」を実施しています。転職・移住前に林業に従事し、適性を確認することでミスマッチをなくすことができると評判の制度です。実際に制度を利用し林業の世界へと足を踏み込んだ方と受け入れ事業体の担当者の声をご紹介します。

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ソロキャンパーから林業従事者へ
林業で働く魅力ややりがいとは?

澄み渡った青空のもと、ウィーンというチェーンソーの音が空高く響きわたります。黄色と赤の鮮やかなユニフォームにヘルメット姿で現れたのは、廣中 亜輝さん(26)阿蘇地域林業担い手対策協議会が行うトライアル雇用事業を経て株式会社豊誠産業に入社し、もうすぐ3年目を迎えます。

トライアル雇用事業を活用した廣中 亜輝さん

もともと大分県内の自動車工場で働いていた廣中さん。アウトドアが好きで、休日にソロキャンプを楽しむうち、「自然の中で働くのもいいな」とぼんやり考えるようになったとか。そんな時、キャンプで訪れた熊本・阿蘇の大観峰の雄大な景色に感動。さらに、好きなアーティストが林業をしながら音楽活動をしていることに共感し、林業に興味を持つようになりました。

 インターネットで林業について調べるうちに、くまもと林業大学校の存在を知った廣中さん。熊本へ移住するとともに大学校へ入学。新規就業者育成コースで1年間、植え付けから下刈り、間伐までのカリキュラムを座学や現地研修を通して学びました。刈払機やチェーンソー、不整地運搬車などの資格も取得。林業の仕事に就くための知識や心の準備ができていったと言います。

      

在学中に経験したのが、阿蘇地域林業担い手対策協議会が行う3日間の「トライアル雇用事業」です。現在働いている株式会社豊誠産業で会社の1人の従業員として従事しました。実際の作業現場で上司の指示のもと働く中で、緊張感や仕事の厳しさも感じたといいます。 「インターンシップではあくまでも学生という立場ですが、トライアル雇用は従業員の一人。林業を生業として働く覚悟を決めることができました」。

 株式会社豊誠産業に入社して2年。これまで植え付けや下草刈り、間伐、皆伐、特殊伐採など一通りの仕事を経験。今では重機を操作することも多くなりました。「仕事をする前は体力面で不安がありましたが、最近はある程度体力もついてきました。プロセッサーの操縦も任されるようになり、重機のオペレーターとしてもやりがいを感じています」。

      

現場の仕事は基本的に8時から17時。残業はほぼないとのこと。悪天で現場に入れない日は、会社の事業のひとつである薪の作業を行うこともあります。最近は、チェーンソーの整備にもやりがいを感じているそうです。
「まだまだ経験が少ないので、先輩に指導してもらいながらいろいろな現場を経験し、将来的には会社を引っ張っていけるような人材になりたいですね」と抱負を話してくれました。

      

先輩の指導のもと現場を体験!
林業の魅力を感じてほしい

株式会社豊誠産業では、通常4人1組がチームになって現場の仕事を行っています。廣中さんのほかにも異業種から転職してきた20歳代、30歳代の若手従業員が活躍しています。

株式会社豊誠産業・奈須 隆昭さん

廣中さんの働きぶりについて上司の奈須 隆昭さんは、「現場に入って2年。まだまだ判断が甘い部分もありますが、伐採や機械の操作など、一通りの基本的なことはできるようになったと思います。同じ現場でも毎日状況が違うので、あとは現場での経験を重ねることですね。現場ではこれなら絶対大丈夫ということはありません。伐採する時は自分の逃げ道を確保することと、機械操作の時は四方八方の確認を怠らないよう、特に指導しています」。

奈須さんが廣中さんを特に評価するのは、チェーンソーの手入れだそう。チェーンソーの刃が切れないと、現場での作業効率が低下してしまいます。現場から事務所に戻った後に行う廣中さんのチェーンソーの整備は、社長も一目置いているとか。

       

3日間の「トライアル雇用事業」については、「当社は現場で木を切るだけでなく、植樹や下刈りなど全部やっています。さらに測量や薪など林業に関わるいろいろな仕事もあります。3日間で全てを教えることは難しいですが、いろんな現場で一緒に働くことで、林業の魅力を感じてくれたらと思っています」。

      

「林業の仕事は体力、気力、筋力は間違いなく必要ですが、昔に比べると、機械が導入されてずいぶん体力的にはラクになりました。どうせ林業に入ってくるのなら、自分でやってやろうという気持ちで来てもらえると、飲み込みも成長も早いと思います。まったく林業をやったことのない人は、まずトライアル雇用事業からチャレンジしてみるといいですね」。

3日間の体験で適正を判断
「トライアル雇用事業」Q&A

      

ここで「トライアル雇用事業」について担当者に聞きました。

◎研修場所は?

阿蘇地域林業担い手対策協議会の会員になっている事業体で研修してもらいます。
現在、会員数は阿蘇郡・市内の13社です。

◎研修内容は?

それぞれの事業体の現場で研修は行われます。
伐採や植栽、下草刈りなど、その時その時に応じた事業体の作業を上司の指示のもと行なってもらいます。

◎研修生への助成について

交通費、宿泊費(上限あり)、日当が支給されます。
受け入れ先の事業者を通じて、かかった経費が支給されることになります。

◎研修参加資格はありますか?

年齢が55歳までという以外、林業への就業経験が1年未満であれば男女関わらず、どなたでも応募OKです。林業経験がない人も歓迎です。

詳しくは阿蘇地域林業担い手対策協議会までお問合せください。

林業に興味がある人はまずはこちら!
先輩の声が聞ける情報サイトも充実

      

農業と並んで林業が盛んな熊本県。なかでも世界農業遺産、世界ジオパークにも認定された阿蘇地域は古くから林業が盛んで、小国杉や南郷檜などのブランド材も知られています。実際、阿蘇地域林業担い手対策協議会にも、異業種から林業に新規就業する仲間が集まってきています。

阿蘇の林業で働きたいと思ったら、まずは先輩参加者の声が聞けるこちらのサイトをチェック!

▶あその山モンワールドHP 
▶あその山モンCafé 
▶詳しくはこちらにお問合せください 

阿蘇地域林業担い手対策協議会
〒869-2612 
熊本県阿蘇市一の宮町宮地2402
(阿蘇地域振興局 林務課内)
TEL:0967-22-2312
FAX:0967-22-0613

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