苗ではなく種から育てる【脱枯れ専のベランダ畑】
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苗ではなく種から育てる【脱枯れ専のベランダ畑】

連載企画:脱枯れ専のベランダ畑

苗ではなく種から育てる【脱枯れ専のベランダ畑】
最終更新日:2019年06月05日

野菜を自分で育ててみたいけれど、植物は枯らしてしまうばかりの“枯れ専”だった──。そんなところから始めたベランダ菜園2年目。1年目の最初に植えたのは購入したミニトマトの苗でしたが、苗は自分で育てることもできるよう。ならば、今年は苗づくりに挑戦してみるのもいいのではないか。そんな思いつきと勢いで種を買ったものの、苗づくりはプロでも難しいとも言われていて、無事に収穫に至るかどうかは未知数……。今回は、種まきと植え付け前までの育苗編です。

「苗づくりはじめました」

育苗のメリットとは?

育苗は難しい?

農業や園芸の用語に「苗半作」という言葉があります。

良い苗を育てられるかどうかで、その後の生育や収量の半分が決まってしまうという意味で、そのくらい苗づくりは大事だということです。

……などと、したり顔で始めてみましたが、実はコレ、最近仕入れたばかりの知識。「サカタのタネ」の清水さんの受け売りです。ついでに言うと、「種から育てるのは難しいから苗を購入したほうがいい」とも強く勧められていました。

でもね、やっぱり一度はやってみたい。種から収穫まで丸ごとぜーんぶ見届けられるって、なんだかロマンがあります。少し真面目に言うと、苗づくりを経験すれば、いい苗を見分ける力がつくのではないかという期待もある。それに、自分で育苗できるようになると、苗が市販されていない品種も育てられるので、選択の幅が広がりそうです。

で、まず思い浮かんだのは、昨年も育てたミニトマトとキュウリ。うまく育てばサラダにも「冷やし中華」の具にもなります。というわけで……。

夏に間に合うように春先から取り掛かって〜♪
育ちに納得いくまで何度もやり直して〜♪
本日うちの菜園でもとうとう、苗づくりはじめました!

苗づくりの手順

準備したもの

種まきのために準備したもの

苗づくりにあたって用意したのは、種、ポット、土、それに100円ショップのザルとポリ袋です。

ポットは直径9センチの3号ポット。売られている苗のポットがだいたいこの大きさです。

土は種まき用の土を購入しました。普通の土でもできると思いますが、なにせ育苗は初めてなので念のため。ザルとポリ袋は、ポットをまとめて入れて袋を被せておけば保湿と保温になると考えてのことです。

ポットに種をまく

まだまだ寒さの残る3月中旬、種まきをしました。

この日まいたのはミニトマト、ナス、シシトウ、茎ブロッコリーの4種類。ミニトマトとキュウリ以外にも買いそろえてあった種が色々あったのです。

茎ブロッコリー以外の3つは、播種(はしゅ)の前に水分を吸わせておくとよいとも言われているよう。迷った末、そのまま種まきするパターンと、濡らしたキッチンペーパーに一晩くるんでからまくパターンの両方を試してみました。

1センチほどの穴を4つ開けて一粒ずつまいた

ポットに土を入れ、それぞれ4カ所の穴を開けて一粒ずつ種をまきます。土を被せて水をかけたら種まきはOK。

発芽のために保温する

難しいのは温度管理です。ナスなどは2月のうちに種まきをすることもあって、3月中旬の播種は早すぎるということはありません。しかし、発芽適温が25〜30度と高めなのに対し、2、3月の関東では外気温はもちろん、室内でもそんな気温に達しません。そこで人工的に温めることが必要になってくるのです。

ひとまず、我が家では昼間は床暖房を付けっ放しにして、カゴに入れてポリ袋をかけた苗をフローリングの上に直接置くことにしました。内側に入れた温度計は26度くらいを指していたので、地温もそれに近い温度に温まっていたのではないかと思われます。昼間はこの状態で床置き、夜は台に上げて20度前後を保ちました。

この状態でときどき空気を入れ替えた

家庭での保温方法としては、ヒーター付きの園芸マットが市販されているほか、電気カーペットや電気毛布を活用する人もいるよう。日中家を空ける場合は、使い捨てカイロで温める方法もあります。試しにやってみました。

二重になった水きりザルを用意して、ボロ切れに包んだカイロを入れてザルを一枚かませた上にポットを置きます。ポットの下と上にラップをかけました。しばらくして温度を測ったところ、内側の気温は28度にまで上がりました。

カイロをタオルに挟み、その上に右のものを重ねる

発芽〜間引きの管理

播種の5日後から、茎ブロッコリーを皮切りに順次芽を出していき、2週間後には小さな双葉がそろいました。今回は種に吸水させたか否かに関わらず無事に発芽。むしろ、やり方が悪かったのか、吸水させた方の種に発芽しないものがありました。

①はそのまま、②は3日後に一晩吸水させて種をまいたもの。播種から2週間ほどの苗の様子

また、吸水させてまいたミニトマト(写真②)の方は、発芽後2日くらいの天気が悪く、寒かったので室内に置きっぱなしにしていたところ、茎がヒョロリと一気に伸びて弱々しい芽になってしまいました。発芽直後の日当たりが重要な気がしました。

その後、本葉が2枚くらい出てきたところで2本に間引き。ここまでに30日近くが経過しています。日中は苗を入れたカゴに寒さ対策のためのポリ袋をかけて日なたに出し、夜間は室内に取り込むようにしていたのですが、なかなか時間がかかります。また、不安要素もいくつも出てきました。

間引きして2本にした

もしや病気……? 育苗の難しさを実感

まずミニトマトですが、葉の一部に黒い斑点がでてきました。そーやん師匠に聞いたところ、「トマト斑点病」というカビや細菌病の一種ではないかとのこと。ポリ袋の内側についた水気がペッタリ葉についていたことがあったので、そのせいではないかと考えました。不織布などに変えるか、U字支柱でドーム型にするなどの対策が必要だったかなと反省。

黒い斑点が出てきたミニトマト(左)と黄色い双葉がのぞく茎ブロッコリー(右)

また、茎ブロッコリーの双葉が数日の間に急に黄色くなってしまいました。これは肥料が不足しているサイン。すぐに液肥を施し、早めに植え付けることにしましたが、本当はもっと早く対策すべきでした。

この後、さらに間引いて一株にしました。植え付けまでまだ少しかかりそうです。

葉が重なり合ってきたので一株に間引いた

市販の苗のありがたみを知る

いつも放置気味で栽培している自分からすれば、かなり手をかけ目をかけて育てているのですが、どれも気を抜けない状況という感じがします。

ただ、家庭菜園の気楽なところは、ダメだったら苗を買えばいいという逃げ道があること。買ってきたところで数株なので、それほど高くつきません。むしろ、育苗の手間を考えると、市販の苗はなんと安いのかと感動すら覚えます。

後日、キュウリや枝豆の種もまきました。育苗は続けますが、市販の“ありがたい苗”も購入して育て、今年こそたくさんの収穫を目指しています!
 
◆次回は、ありがたく購入した苗。「白ナス」の植え付けです。

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