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きゅうりの名産地・福島県須賀川市。きゅうり農家への就農支援を積極的に推進中!

きゅうりの名産地・福島県須賀川市。きゅうり農家への就農支援を積極的に推進中!

かつて奥州街道屈指の宿場町として発展し、独自の町人文化を築いてきた福島県須賀川市。歴史と伝統に彩られた同市は夏秋きゅうりの一大産地でもあり、全国トップクラスの生産量を誇っています。ブランド野菜として名を馳せる『岩瀬きゅうり』は全国的に有名。担い手不足が叫ばれる昨今、行政もきゅうり農家を絶やすまいと、万全のサポート体制で新規きゅうり生産者を支援しています。
全国で愛される『岩瀬きゅうり』を手掛ける2人の生産者に取材し、きゅうりづくりの魅力に迫りました。

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歴史と伝統のまち・すかがわってどんなところ?

福島県の中央部に位置し、豊かな自然といにしえの風情に彩られた須賀川市。俳聖・松尾芭蕉が『おくのほそ道』行脚中に訪れたことで有名な同市は、水稲や野菜、果樹や花き、畜産などを基幹作物とする農業都市でもあります。特に、年間平均気温約13度、降水量約990ミリと比較的温暖で積雪も少ない地理学的特性を生かした夏秋野菜栽培には定評があり、夏秋きゅうりは全国トップクラスの生産量を誇っています。
中でも全国的に有名なのが、同市岩瀬地方で栽培された『岩瀬きゅうり』。バランスの取れた水分と硬さで、歯ごたえのある食感が特徴。同市の特産品として、県内外の食通をうならせています。

大先輩から受け継いだ『岩瀬きゅうり』を守り抜くために若い人のチカラを

須賀川市で『岩瀬きゅうり』を専門に栽培している小川明男(おがわ あきお)さんは、この道40年の大ベテラン。岩瀬きゅうりの発展に尽力しており、新規就農者の研修も積極的に受け入れています。

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小川さん

「きゅうりは新規就農者にとって始めやすい野菜ですよ。花が咲いてから約1週間で収穫ができるので、栽培の仕方を学びやすいです」と、小川さん。野菜の中でもとりわけ生育が早いきゅうりは、夏の収穫時期には1日に3cm以上も実が成長することも珍しくありません。そのため、収穫は朝・夕の2回。朝はまだ収穫するには小さい実でも、夕方には収穫に適した大きさにまで成長するとのこと。この早い生育こそが、きゅうり栽培のやりがいに繋がっているといいます。
「きゅうり栽培の場合、水やりや追肥の結果がすぐ目に見えます。稲作は1シーズン待たなければ、使った肥料の良し悪しが分かりませんが、きゅうりの場合は朝やると夕方には反応が返ってきます。ツルがピンッと伸びたり、葉の色がグッと濃くなったりという具合にね」。

夏から秋にかけての収穫時期には朝夕の収穫と、摘葉などの管理作業が必要となりますが、「手間をかけた分、きゅうりは応えてくれる」のもやりがいのひとつ。1株からおよそ100本ものきゅうりを収穫できると言われており、収益性は野菜の中でも抜群に高いといいます。地域全体で新規就農者をサポートする風土もあり、新規就農者の農場に先輩が訪問し様々な知恵をくれることも珍しくないそう。「困ったときは、先輩からもらったアドバイスを聞いていれば大丈夫。2~3シーズンもすれば立派な一人前になれますよ」。

SNSや農業イベントを活用!スマート農業を進める若手農家

前職で公務員として農業に携わっていた西牧奈生人(にしまき なおと)さんが、実家のきゅうり農家を継いだのは4年前のことです。
「初めのころは農業の知り合いがいませんでしたが、福島県須賀川農業普及所が主催する会合があり、そこに参加するうちに人脈ができてきました」。人との関わりを通じて常に新しい情報にアンテナを立てているという西牧さん。農業関連イベントへの参加や、SNSで他県の農家さんに視察を申し込むなど、いまどきの若手らしい行動派タイプです。「他の農家さんのハウスを見せてもらい、設備を見たりすると非常に参考になりますし勉強にもなります。ハウスは、建てる向きによって生育状態が変わりますからね」。

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就農のいきさつについて語る西牧さん

高校・大学で農業専門の知識を学んでいたという西牧さんは、スマート農業への興味も深い。最近、取り入れたのはタブレット端末からハウス内の環境を確認できる『環境制御』という仕組み。「例えば、光合成に必要な二酸化炭素の濃度は400ppmと言われていますが、現状の濃度を数値で確認できるようになったことで、これまで感覚で行っていたことをより正確に制御できるようになりました」。温度・湿度・照度・CO2濃度などを遠隔で確認できることで、生育状況と自然条件を正確に把握でき、収量の増加に繋げられる。こうしたスマート農業を積極的に取り入れることで、さらに収穫量をあげて販売経路につなげていく展望を話してくれました。

地域を挙げて、きゅうりづくりをバックアップ!

栽培農家が減少する中、「我々の代で『岩瀬きゅうり』を終わらせてはいけない」(小川さん)という思いから、地域一体となって新規就農者をサポートしている須賀川市。象徴的なのが、今年度策定した『きゅうり担い手育成事業』です。同市農業公社で1年間働きながら、きゅうりづくりの基礎的な技術や知識を習得できるのが特徴。研修中は臨時職員としての雇用となり、日当が支給され、各種保険も適用されるため、農業未経験者にもチャレンジしやすい環境が整っています。同市にはきゅうりを作付けする認定農業者が多いのもポイント。地元農家での実践的な研修を通して、きゅうりづくりのノウハウを短期間でしっかり身に着けることができます。

種を蒔いてから実がなるまでが早い分、たくさんの工程を手際よくこなすことが求められるきゅうり栽培。細かい作業を一人でコツコツ続けることが得意であれば、アナタはきゅうり農家として適任のはず。須賀川市で美味しい『岩瀬きゅうり』を、あなたの手で育てませんか?

なお、須賀川市役所は下記の「就農FEST」に参加します。
・2019年8月4日 仙台
・2019年9月7日 新宿

詳細はこちら

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須賀川市役所 産業部農政課農政係
〒962-8601 福島県須賀川市八幡町135
TEL:0248-88-9138 FAX:0248-72-9845
ホームページはこちら

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