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1.愛媛県ってどんなところ?
愛媛県は、南側は山地、北側から西側は瀬戸内海から宇和海にかけての長い海岸線を持つ細長い区域と、200を超える島で構成されています。気候は温暖ですが、南西部では冬に積雪もあります。
四国山地の西部にあたる県の南側は、西日本で最も高い山である石鎚山(いしづちさん)をはじめ、高い山の多い地域です。このため険しい地形が多いことが県の特徴の一つです。こうした山から、重信川、肱(ひじ)川など多くの川が流れています。加茂川や中山川が形成した道前平野、重信川や石手川が形成した道後平野は、県内の代表的な穀倉地帯で、米や野菜が作られています。また、県では果樹栽培や畜産も盛んで、内陸の山間部で営まれています。さらにかんきつ類が県の全域で作られていることも大きな特徴でしょう。
愛媛県基本データ | ||
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総面積 | 5,676.19km2 | 全国26位 |
総人口(※) | 1,312,298人 | 全国28位 |
※ 2024年1月1日時点(住民基本台帳より)

2.愛媛県の農業の現状は?
愛媛県は温暖な気候の下で、果実や畜産物、米の生産などさまざまな農業が営まれています。
2022年の農業産出額は、四国でもっとも高い約1232億円で、全国では27位です。それをけん引する農産物が果実で、約43%の約534億円。これは全国的にも高く、47都道府県中6位の生産額です。特に知られるかんきつ類は栽培面積も大きく、2021年はミカンが全国2位の5550ヘクタール、その他のかんきつ類では全国1位の7510ヘクタールです。
また県内で果実に次ぐ農業産出額は畜産の約285億円で、その中でも豚が約139億円と高い比率となっています。豚は中四国一の飼養頭数で、2019年は中四国内の1/3を愛媛県が占めています。
3.愛媛県の代表的な農産物は?
愛媛県の農産物ではかんきつ類がもっとも知られていることでしょう。温州ミカンをはじめ、イヨカン、デコポン(不知火)、清見、県オリジナル品種の紅まどんな、甘平(かんぺい)など、40以上もの品目が栽培されています。収穫量も多く、2018年は温州ミカンが全国3位、中晩柑(ちゅうばんかん)類が1位です。中にはイヨカンのように全国の9割と圧倒的収穫量の品目もあります。
かんきつ類以外では、サトイモやクリ、はだか麦なども全国的に収穫量の多い農産物で、特に、はだか麦は全国1位となっています。愛媛県のブランド豚である「愛媛甘とろ豚」は、このはだか麦で育てられています。
4.愛媛県の就農状況は?
愛媛県の40歳未満の新規就農者数はここ数年110人前後。基幹的農業従事者数のうち65歳以上の割合が74%と全国平均を上回る中で、若手の就農が課題となっています。
就農支援対策として、愛媛県立農業大学校では、日曜を利用する基礎研修「えひめ農業入門塾」、より本格的な「農業担い手支援塾」、おおむね60歳以上を対象とする「熟年農業者養成講座」などを開講しています。
各市町村でもI・Jターンによる就農者への補助金や、住居や設備の支援制度を設けるなど、さまざまな取り組みにより就農をサポートしています。