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1.岩手県ってどんなところ?
岩手県は本州北東部にある南北に長い県で、その広さは全国2位。太平洋に面した東側の沿岸部は「三陸海岸」と呼ばれるリアス式海岸で、漁業が盛んです。内陸部には、県北から県南にかけて流れる北上川をはさんで西側に奥羽山脈、東側には北上高地と2つの山岳丘陵地帯があります。北上川流域に広がる北上盆地は、県内では貴重な平地です。
岩手県の気候は、地域ごとに大きな違いが見られます。内陸では1日の寒暖差が大きく雪が多く降り、北上盆地では冬は寒さが厳しく夏は暑くなります。沿岸では雪は少ないものの、春の終わりから「やませ」と呼ばれる冷たく湿った北東寄りの風が吹き、県内の農業に被害をもたらすこともあります。
岩手県基本データ | ||
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総面積 | 15,275.01km2 | 全国2位 |
総人口(※) | 1,172,349人 | 全国32位 |
※ 2024年1月1日時点(住民基本台帳より)

2.岩手県の農業の現状は?
岩手県では広い土地や変化に富んだ気象条件に恵まれ、それぞれの地域特性を生かした多彩な農業を展開しており、2022年の農業産出額は2659億円、全国11位です。
特に畜産は農業産出額の6割以上を占め、畜産の盛んな県と言えます。牧草地の広さは全国2位で、乳用牛、肉用牛の飼養頭数が多く、産出額も豚とブロイラーとともに全国上位。畜産農家から出るふんは堆肥(たいひ)として積極的に活用されています。
また米や野菜、果物も生産量が全国の上位に入るものが多く、総合産地化が進む地域でもあります。JAいわてでは「純情産地いわて」というブランドを立ち上げ、県産農畜産物のPRを行っています。
3.岩手県の代表的な農産物は?
岩手県は乳用牛の飼養頭数が4万200頭で全国4位(2023年)、生乳生産量は年間20万7362トンで5位(2022年)と酪農が盛ん。全国的にも有名な牧場もあり、多くの乳製品が生産されています。
また、ビールの原材料であるホップの国内シェアは50%以上。国内屈指の生産地の遠野市ではホップを中心にまちづくりが進められるほどです。
花きでは、リンドウの出荷量が4250万本で全国1位。生産が盛んな八幡平(はちまんたい)市では、「安代(あしろ)りんどう」のブランド名でオリジナル品種を開発しています。
林業が盛んな岩手県では林産物も豊富で、マツタケなどのキノコ類やウルシの生産も盛んです。
4.岩手県の就農状況は?
岩手県の農業就業人口は全国の状況と同様、年々減少傾向にあり、農業就業者の平均年齢も上昇しています。
一方、岩手県の2022年の新規就農者は291人で、2020年は312人と300人を超えました。中でも雇用での就農者は、2005年に15人だったのが近年は160人前後と、大幅に増えています。
岩手県農業公社では、農業体験や入門者向けの講座を開くなど、就農に興味がある人に対して基礎から学ぶ場を設けています。また対面やオンラインで就農相談を実施、農業に関する職場への就職を希望する人向けに無料で職業紹介をするなどの就農支援を行っています。
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